ホクトイズム

北斗學園の教徒もとい松村北斗くん至上主義。

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これを読んでいるあなたはきっと幸運の持ち主でしょう❕

最後まで読んでくれたら嬉しいです✉️

 

※よろしければ◯◯としてある所をお好きな名前に設定して読み進めてください。

壮大な茶番ですのであしからず

 

 

➖➖➖➖➖➖➖ 占 ◯ ク ➖➖➖➖➖➖➖

 

 

へんなひと。

これが彼と初めて食事をした日に思った印象だった。

 

 

「何してるの?」

「ん、あぁ、これ子供の頃からのクセなんだよね。ほら、ペンギン!」

 

そう言って見せてきたのは、使用済みのおしぼりで作られた即席のペンギン。小さい頃、家族で食事に行った時に、料理が出てくるまでの時間でよく母が作ってくれていたことを思い出した。

 

「ふふっ、子供みたい(笑)」

 

私の目の前で自信作のペンギンを見せてきたのは決して小学生ではない。京本大我、25歳。好きなアーティストのライブで隣の席に座っていた人。ライブの後半で歌われたアップテンポの比較的明るい曲の歌詞に何故かとても感動して泣いていたら、隣の彼も同じように泣いていた。ぱっと顔を見合わせて思わずくすっと笑い合った。

ライブ終了後に少しだけ話をしたらすぐに意気投合し、その場で連絡先を交換して以来何度かこうして食事をしている。

 

 

「初めて会った日のこと覚えてる?」

「一緒のタイミングで泣いてた日のことでしょ(笑)もちろん覚えてるよ」

「そうそう。改めて考えると凄い偶然だよなぁ!たまたま同じライブを観に来てて、たまたま隣の席に座ってたまたま同じ曲の同じタイミングで泣いてるなんてさ」

「本当にね。私もすごいびっくりしちゃった。あれ?もしかして隣の人も泣いてる?って思って隣見たら本当に泣いてるんだもん」

「しかも周りみんな盛り上がってる中俺たちだけ泣いてたよな!俺普段あんま泣かないのにな〜」

「そうなんだ、でも私も人前ではあんまり泣かないかも」

「マジ?意外と俺たちって似てる所多いのかもな!」

 

彼と二度目に会った日に確信したことがある。それは冒頭で述べた通りだ。

そして私がもう一つ気付いたのは、彼がとてつもなく整った顔立ちをしているということ。

しかし、彼はいつもマスクでその全貌を隠していた。なぜいつもマスクをしているのかと問うと、仕事で表舞台に立っていると言った。彼が有名なアイドルだということは後々テレビで知った。

 

「京本くんって、綺麗な顔してるよね」

 

思わずそう声に出してしまったことがある。

変な空気にならないかと思ったが、彼の声色は少しも変わらなかった。

 

「俺の父ちゃんと母ちゃんが美人だから、そりゃあ俺も綺麗な顔で生まれてくるっしょ!」

 

まさに綺麗なその顔で笑って見せた。

 

***

 

彼と会わずに1ヶ月が経過した。向こうも仕事が忙しいらしく、なかなか時間が合わなかったこともある。

その頃私は仕事のミスが続いてしまい、とうとう上司の堪忍袋の緒が切れた。よりによってこの日は大雨。梅雨だから仕方がないと言えば仕方がないのだけれど、天気の神様は冷たいなぁと思った。ザーザーと地面を叩き付けるような激しい雨が私の心をより陰湿にさせた。

 

泣いて感情が高ぶったせいか、普段はこちらからメールすることなんて滅多にないのに【今日会えない?】なんてメールを送ってしまった。

はあ、とため息を零すと、送信を終えたばかりの液晶画面の無機質な文字がふと目に留まった。

 

「・・・今日、誕生日じゃん」

 

思わずまた哀しみに溺れそうになりかけたのを救ってくれたのは、つい先ほどメールを送った相手 京本大我 だった。

 

私は、その日の仕事終わりに、彼すなわち京本大我と会うことになった。

たまたま私の職場近くで仕事をしていたらしく、すぐに会うことができた。

 

 

「本当にがっつり甘いの飲むんだ」

 

相変わらずの綺麗な瞳を見開かせて、私の注文した季節限定の大振りの苺がゴロゴロ入っているフラペチーノに視線を向けていた。

ストレスの捌け口を甘いものへと向けるのはいつものことだった。ストローを通して思いっきり甘い液体を流し込んだ。

いつもと違ったのは、仕事で抱えている不安や悩みを、それらとはなんとも似つかわしくない、けがれなんて知らなさそうな彼に言っていたことだった。

それを、何も言わずにうんうんと頷きながら聞いてくれた。彼の注文していたホットココアは、きっと冷めかけていたんだろうな。

 

私が話を終えてふぅっと一息つくと、今度は綺麗な顔に似合った優しくて温かい言葉をかけてくれた。

 

「なんか、◯◯ちゃんが素直に話してくれて嬉しいな」

 

すると、「実は俺もさ」と、今度は彼が仕事の悩みを口にし始めた。けがれなんて知らないだなんて思ってしまったことを心底後悔した。

 

「そっかぁ…京本くんも大変なんだね」

「まあ何年も続けてると色々考えることはあるかな。ていうか、◯◯ちゃんとこういう真面目な話したの初めてじゃない?新鮮な感じする」

「言われてみればそうかも!いつも音楽の話してるもんね」

「ふはっ!俺が一方的に語ってるよな(笑)ごめんね」

「ううん、私京本くんの話聞くの好きだよ」

 

この時、綺麗な瞳がわずかに揺れ動いた事に私は気付かなかった。

「・・・本当?じゃあよかった!」

 

 

話がひと段落つくと、彼は付けていたマスクを外し、やっとホットココアに口を付けると思いきや、横に座っていた私の顔を覗き込んでこう言い放った。

それは、あまりにも唐突だった。

 

 

「ねえ、いい加減俺のこと好きになってくれない?」

 

思わず口に含んでいたフラペチーノを吹き出しそうになった。

 

「ごほっ……えっ、ちょ、っと、いきなり何っ…」

 

 

俺のこと好きになってくれない…?

その言葉が何度も頭の中で木霊した。

 

視界いっぱいに彼の顔。吸い込まれてしまいそうなほど綺麗な瞳。

 

「顔真っ赤じゃん(笑)どうしたの?なんで?」

 

「やっ…ち、近い…」

「あれ?もしかして照れてる?」

 

…そういえば食べ物の中ではトマトが好きだって言ってたっけ。

彼の綺麗な瞳の奥には、まるでその大好物のように赤く熟された私の顔が映し出されていた。

 

好きになってくれない…?だなんて、

 

「もう…とっくに好きになってるよ」

 

数秒の沈黙の後、私の言葉を理解した彼はとびきりの笑顔で「じゃあ今から◯◯ちゃんの彼氏だ!」と笑って見せた。

 

それから、あ、そういえば。と何かを思い出したように続けた。

 

 

「かな、誕生日おめでとう」

 

 

それにしても急に呼び捨てで呼ぶなんて、やっぱりへんなひと。

 

 

 

to be continued…

(続きはご想像にお任せします)

 

 

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ということで、お誕生日おめでとう💙➕💗🍅🦇💍💒💐

 

大我くんともかより愛を込めて🖤🌶🦅💍💒💐

 

教祖様の誕生日まであと3日